マカライト・孔雀石(くじゃくせき、malachite)

孔雀石(くじゃくせき、malachite、マラカイト)は銅を含み美しい緑色が特徴の柔らかい単斜晶系の鉱物です。

孔雀石の名は左の写真のように微結晶の集合体の縞模様が孔雀の羽の模様に似ていることに由来します。英語起源のマラカイトなど欧語表記はギリシア語の孔雀の羽根によく似た形の葉を持つアオイ科の植物の名称に由来します。

紀元前2000年頃からエジプトなどでは宝飾品として用いられており、古代エジプトのファラオの墓の多くからマカライトが出土しています。

ロシアのウラル山脈地方や南アフリカ地方がそのおもな産地として挙げられます。
かつては日本でも多く産出されており、秋田県中央部の銅山である荒川鉱山(協和町)が特に有名でした。

昔はマカライトを粉砕して水や油に溶き、顔料や染料、染め物などに用いられていました。また、発火用の火薬としても用いられていました。

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